営業マンの放浪日記

緊急事態の発酵床

植田秋良の日記2018/11/16
 

道北のA農場さん(搾乳牛120頭)を訪ねました。

A農場さんは泌乳牛舎を発酵床にしておられますが、

私が知る限り、牛や発酵床の状態などが最も優秀な農場の

ひとつに挙げられます。

そんなA農場さんですが、

先日、発酵床にオガクズを投入する為の小型タイヤショベルが

故障してしまったとのことです。

さあ緊急事態です。

直ぐ修理に出したものの、代車はほとんど使い物にならず、

いつ修理が終わるか目途が立たず、

発酵床にオガクズを投入できない日が1週間続きました・・・

そこで・・・

A農場さんは決断して、

新車でタイヤショベルを購入されました。

もともと牛や発酵床の状態が良く、事なきを得たようです。

 

さすがA農場さん!と思いました。

この決断はなかなかできることではありません。

この出来事からもA農場さんが優秀な農場さんで

あることがお分かり頂けると思います。

 

もし決断が遅れてオガクズを投入できないことが続けば、

発酵床の水分が高くなり、通気が悪くなり、

発酵が悪くなり、牛が寝なくなります。

寒い時期だったら凍結します。

その結果、乳房炎などに罹りダメになる牛も出てきます。

 

A農場さんはそのことを見越しておられました。

 

おまけにもうひとつ、さすがだなぁと思ったことがありました。

それは少し水分が高くなってしまった発酵床(写真)に

投入するオガクズの量についてです。

A農場さんは元の水分状態に戻すのに何日かかけて

いつもよりやや多めのオガクズを投入していくとのことでした。

その理由は一度に多量のオガクズを投入した場合、

発酵状態が大きく変化することで乳房炎などの疾病が

発生してしまう恐れがあるからです。

 

今日も勉強になった1日でした・・・!