営業マンの放浪日記

牛白血病について①

中紙育朗の日記2019/05/29

 

皆さま、こんにちは!!

 

今回から牛白血病について書きたいと思います。

 

僕は、生産農家さんからは、牛白血病の検査をしたいのですが、どう思いますか?と

 

聞かれる事があり

 

また肥育農家さんからは、エサ食いが悪い牛がいて、確定はできないけど

 

牛白血病じゃないかと思う・・・   とお話を聞きます。

 

そこで僕は獣医さんではありませんが、牛白血病について少しでも何かの

 

お役に立てたらと思い書かせて頂きます。

 

牛白血病の状況ですが、僕が調べたところ以下のようになりました。

 

少し古いデータになりますが、平成21~23年に農林水産省が実施された全国

 

調査で抗体陽性率は6カ月以上の乳用種で40.9%、肉用繁殖牛で28.7%

 

となっています。

 

BLV清浄国としては、オーストリア、オランダ、スイス、スロバキア、ドイツ、フランス

 

ベルギー、モナコ、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、オーストラリア、

 

ニュージーランドの国々になるそうです。

 

次に東京都中央卸売市場食肉市場(芝浦)で、牛白血病により全部廃棄になった

 

頭数を書きます。

 

          と畜検査頭数及び搬入枝肉検査頭数

 

平成24年度  牛 94,325頭(内乳用種等 731頭)     牛白血病  31頭

 

平成25年度  牛 97,031頭(内乳用種等 653頭)     牛白血病  34頭

 

平成26年度  牛 98,997頭(内乳用種等 250頭)     牛白血病  42頭

 

平成27年度  牛 93,275頭(内乳用種等  90頭)     牛白血病  90頭

 

平成28年度  牛 88,309頭(内乳用種等 619頭)     牛白血病  58頭

 

平成29年度  牛 88,462頭(内乳用種等 400頭)     牛白血病  68頭

 

※東京都芝浦食肉衛生検査所様の食肉衛生検査業務概要、平成25~30年度版より

 

 

感染牛の1~5%が発症すると言われていますが、

 

この頭数でおさまっていると思って良いのか、少し複雑な気持ちです。

 

 

さて少し話が変わりますが、先月少し書かせて頂いた宮崎中央子牛セリ

 

に出荷される地域では、BL対策に積極的に取り組まれています。

※宮崎中央地区だけではありません。

 

農家さんの任意で、セリ前のメス子牛を血液検査。

 

その為、年に1度母牛も全頭検査されている農家さんもいらっしゃいます。

 

セリ前のメス子牛がもし陽性だった場合、BL蔓延防止の為セリに上場することなく

 

JA肥育センターで評価購買されるそうです。

 

母牛の検査で陽性が出てしまった場合についても、農家さんはJAの肥育センターに

 

預託肥育することもできるそうです。

 

 

また宮崎中央に限った事ではなく、宮崎県内で購買され肥育された牛が

 

全廃棄になってしまった場合についても、購入された素牛代金を全額、肥育農家さん

 

に戻されるそうです。(もちろんお金が戻れば良いという事ではないと思いますが)

 

 

次回は、具体的な予防と対策について僕なりに書きたいと思います。