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以前、戻し堆肥を利用している酪農家さんで おそらく、戻し堆肥が原因と思われる 乳房炎が多いので相談に乗ってほしいということがありました その酪農家さんでは、固液分離機によってできた 固形分を敷料としてフリーストールに敷いていました その、戻し堆肥を見てみると 若干のにおいはあるものの 温度も上がっており パラパラとしていて 一見問題なさそうに見えました しかし、敷料の投入のタイミングや 固液分離により出てくる固体の量など システム的な問題により 簡単に言えば 菌が増殖した状態の敷料を 投入したことで 乳房炎が多発してしまったと考えられました 「もう少し、時間をおいて発酵させてから 敷料として使いましょう」 「でも、どこで戻し堆肥をつくろうか?」 などと話していた時に 育成牛舎から出た とても良い堆肥がありました 見た目は、ワラやオガ うんこがごちゃ混ぜになっており (酪農家さんからすると) あまりきれいには見えなかった ため放置していたようですが まがいなりにもうんこを見てきた僕は 手を入れた時の温度、 発酵して黒くなった色 いたるところに生えている放線菌 などを見て 「これはいけます!」 ということで 育成舎から出た堆肥を種堆肥として 固液分離機から出た固体と混ぜて 再発酵させ、最低でも2週間ほど置いた 戻し堆肥を敷料に使うことで 何とか、乳房炎の改善に至ったのでした!! 何が言いたかったのか 分からなくなってしまいましたが 戻し堆肥は ある程度、時間をおいて 良い発酵をさせ 温度、水分、色など 色々な側面から判断して使うことが 大切だなと感じました ちなみに、個人的に興味があったので 堆肥を採って 細菌叢を調べてみたところ(平板培養) 以下のようになりました 育成舎の堆肥は 善玉菌優勢のいい堆肥 固液分離して堆肥が排出されてから3日経ったものは 全体として細菌の数が多い傾向 (この状態だと、良くも悪くも菌が大増殖しやすい) などが見られ何となく現場での 現象や感覚とも一致しますね!